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AACoRE > Projects > 人類社会の進化史的基盤研究

プロジェクトの概要

  • 目的

ヒト以外の霊長類における集団(群れ)には平等原理、不平等原理など社会集団を成立させている共存のための種々の原理が存在する。あるいは、現実に同種個体によって構成される集団が外から見えるかたちで存在しているという事実が、そこに共存のための何らかの原理が働いていることを示している。一方、人間の社会においては、共同性、共存性を保証するさまざまな規則や制度、そしてそれらを具現化する相互行為が存在する。このプロジェクトは、上記の諸事実にもとづいて、同種個体の共存のための原理として制度をとらえ直すとともに、「制度は言語のうえに成立する」という「制度」の言語起源論にたいして、社会集団の構成員間に発現する相互行為や行動の観察事実のなかに、ある種の規範がささえる制度の萌芽的ありようをみとめることによって、この命題を相対化し、制度なるものの生成過程を人類進化史のなかに位置づけることを目的とする。